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212号 感話:記憶に留められていた話し [ 令和4年7月27日 ]

暑中見舞い申し上げます

212号 感話:記憶に留められていた話し  コロナ禍第7波が急速に拡大しています。第6波がゆっくり収束しさまざまな行動制限の解除が進められました。もう大丈夫かなと安心していましたが、また急拡大です。去年の今頃は無観客の東京オリンピックであったと思い出しました。どこまで続くのでしょうか。それともこれが「コロナと共に」でしょうか。
 安倍晋三元首相銃撃事件は参議院議員選挙の2日前でした。銃規制の最も厳しいとされる日本で起きました。どうしてこんなことが起きるのでしょう。犯人の動機が宗教団体への恨みであったこともまた驚かされることでした。事件以後当該宗教団体が関与する多額寄付や家族崩壊の実態がいくつも報じられています。「宗教は怖い」、そんな声がまた囁かれています。私たちも宗教団体です。無関心ではおれません。日頃からのご聴聞の大切さを思います。


お盆

212号 感話:記憶に留められていた話し  お盆の季節です。「8月1日は盆参」は長岡では一般的ですが、県内でも限定的のようです。昭和20年8月1日に長岡大空襲があり、それ以降長岡まつり花火大会は、空襲による犠牲者を追悼する行事として現在の日程になりました。盆参の日、午前10時30分にお参りを知らせる梵鐘がなります。そして夜10時30分には長岡空襲を追悼する梵鐘が市内寺院で一斉に撞かれます。追悼の花火とともに平和を願って合掌いたしましょう。戦争を起こさないために自分に何が出来るか、家族で話し合えたらいいです。
 右の写真は、平成12年に伐採した大欅の切り株を取り除いている様子です。朽ちていたところに蜂が巣を作るようになり墓参りにも支障を来す状態になっていました。地下に張っていた根は簡単には朽ちず、想像をはるかに超えて大きかったです。


日曜法座研修会御礼

212号 感話:記憶に留められていた話し 三条組長念寺当院山之内暢晃様にお越しいただいてご法話いただきました。南国宮崎からご縁あって入寺されました。10cmでも大雪だと思っていた積雪を例にとって、同じものを見ていてもその感じ方はそれぞれに違うこと、直接の関わりが薄かった祖父の作曲した校歌が甲子園で流れ、お名前がテレビの画面に映ったことで、急に身近に引き寄せられた思い出、阿弥陀さまは私の抱える苦悩の重荷を私とともに担ってくださる仏さまであるとお話しくださったこと、などなど。ご聴聞されたそれぞれの方にとって受け止めも違うかもしれませんが、多くの頷きがありました。また出遇いのご縁ができました。


感話 記憶に留められていた話し

 長岡地区保護司会だより「更生」第47号(7月1日発行)に「社会を明るくする運動」作文コンテスト奨励賞の作文が載っていました。「思いやりの気持ち」 前川小学校5年 小熊心音(ここね)さんです。
 作文の下に受賞者の名前と学校名が掲載されていて、「小学生の部」はなんと12人中8人が前川小学校です。保護司である前川こども園園長(託念寺坊守)が毎年前川小学校に働き掛けていて、それに応えて応募してくださった結果でもあると思いますが、それだからこそ園長は嬉しかったことでしょう。特定の学校にこんなに偏っていいのかとクレームが届けられそうな数です。一人一人の名前を確認し、顔を思い浮かべました。私もまた、みんな頑張っているんだと嬉しくなりました。
 全文掲載の小熊心音さんの作文は感激です。ちょっと抜粋しましょう:


 ・・・毎朝、安全パトロールさんが、笑顔で「いってらっしゃい。学校がんばってね」と、言ってくれるとうれしくて、学校がんばろうという気持ちになります。・・・「思いやり」と聞くと保育園で聞いた話を思い出しました。保育園の副園長先生が話してくださった「長い箸」という話です。天国と地ごくがありました。天国、地ごくの人たちは、とても長い箸を使ってご飯を食べます。しかし、箸がとても長くて自分でご飯を食べることはできません。地ごくの人たちは、自分だけがご飯を食べられればいいと考えましたが、長い箸では食べられません。だから、とてもやせていてイライラしています。天国の人は、長い箸を使って、向かい側の人にご飯を食べさせてあげているので、おたがいを思いやり、仲良くとても幸せそうで心が温かい気持ちになるお話しでした。私は小さかったけど、その話を聞いた時自分がされてうれしいことを周りの人にするといいんだなと思ったことを覚えています。・・・「自分だけ」ではなく相手の人がうれしいことをすると、相手も自分もうれしくなり、みんなが笑顔で明るく幸せな社会になると思います。


 「更生」は長岡市、出雲崎町全域全戸に配布されているのでしょうか。私どものところに届けられる前に何人かの人から読みましたと連絡をいただきました。保育園時代に聞いた話が小学校高学年になっても記憶に留められていたことが喜びでした。それも私どもの園で大切にしていることをしっかり聞いていてくれていたのです。この作文が賞をいただけたので、さらにこの記憶は将来につながっていきます。
 いのちのつながり、ご縁のつながり、「おかげさま」につながる話題だと思いました。合掌


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