187号 感話:「仏さま(阿弥陀さま)は 罰(ばち)を当てない」 小池秀章 [ 令和2年7月1日 ]
梅雨入りしました
順調に季節の変化を感じます。これからは大雨も心配です。黴(かび)も心配です(古来中国では梅雨(ばいう)は黴雨(ばいう)だったそうです)。皆さんはお元気でお過ごしでしょうか。お会いするとどうしてもコロナウイルスのことから話が始まる、そんな日が続いています。今程スーパーに買い物に出かけてきました。車に乗ってしばらくしてマスクをしていないことに気づきました。車に予備を置いておこうと思っていたのにそれも忘れていました。それからは路上を歩く人、スーパーの買い物客のマスク着用の有無が気になります。ほとんどの方が着用されていました。私は目的の買い物を足早に済ませて車に戻りました。蒸し暑い季節になってもすごい徹底率です。
再開しました日曜法座
ようやく少し前に進み出しました。3ヵ月休んでいた日曜法座でしたが、大勢の方にお参りいただきました。あれもこれもお話ししたいと思ってつい少し長くなりました。坊守から「充分話して満足したでしょう」と言われたのですが、やはり嬉しげにテンションもあがっていたのでしょう。有り難いことでした。
次の週にはこども園の「花まつり」をお御堂でお勤めいたしました。子どもたちにとっても新年度はじめてのお御堂行事でした。年長組のしるしであるガウンを着てちゃんと座っている姿はさすがです。
今後のコロナウイルス対応について
8月はお盆や夏祭りの季節です。例年ですと行事もさまざま予定されています。託念寺では先般世話方会議を開催して、当面の対応について以下のようにいたしました。ご不自由やご迷惑をおかけいたしますがどうぞご協力をお願いいたします;
<盆参(盂蘭盆会)>
2日間に分けて行います。
8月1日(土):前島地区の方
8月2日(日):前島地区以外の方
ご都合に合わせて調整してください
日程: 11時~12時
1.お勤め 正信偈
2.法話:住職
お斎(とき)はありません。おみやげをご用意いたします。
マスク着用をお願いいたします。
<暁天法座(恵以真会主催)>
8月7日(金)8日(土)9日(日)
早朝5時30分から
実施いたします。詳細は7月下旬にご案内いたします。
<盆踊り大会(恵以真会主催)>
今年度は中止に致しました。
<お墓参り>
例年13日が一番多くお参りされます。ご本堂にもどうぞお参り下さい。
紛失しました
予定を書き込んだ手帳です。毎日持ち歩いているのに、何処に置いたのか見つかりません。最初はとにかく捜しました。家の中はたかが知れています。前日の行動を振り返り、使った場所、置き忘れそうなところに何度も行って調べますが、行方不明のままです。次にすることは、手帳に書き込んだはずの今後のスケジュールを思い出す作業です。新たな手帳に大事な予定を、記憶や通知書類を見ながら記入しています。記憶が曖昧なところは連絡して確認させてもらうことになるかもしれません。それでも忘れてしまったものがあることでしょう。何か大きなご迷惑をおかけしなければいいのですが。すっかり落ち込んでしまいました。
追伸:見つかりました。印刷をして町内に配布をはじめたところで見つかりました。あるご寺院に忘れてきていたのです。わざわざ届けていただきました。一件落着。
感話:「仏さま(阿弥陀さま)は 罰を当てない」 小池秀章 ないおん5月号2020 から
何年か前に若いお母さんの間に「地獄の本」が流行っているのを聞きました。なぜ流行っていたのでしょう。それは、子どもに悪いことを止めさせるのによく効くからなのです。「悪いことをしたら地獄に墜ちるよ。地獄には怖い鬼がいて、体を切り刻まれたり、釜ゆでにされたりするんだよ」といって地獄の絵を見せると子どもは怖くなって、悪いことを止めるというのです。
小池秀章さんは、少年時代親から「罰が当たるぞ」といわれたことはありませんでした。悪事を働かなかったからではなく、悪さはいっぱいしたけれど、そんなとき「仏さまは悲しまれるよ」といわれたそうです。
「罰が当たるぞ、地獄に墜ちるよ」と脅されても、少し大きくなって大人が地獄や鬼を信じていないと分かるとまったく効かなくなるのです。
皆さんはどんな風にお感じですか。「仏さまは悲しまれるよ」という世界には、罰を与えるよりも優しさを感じます。でも仏さまの悲しみもそれを信じていない人にとっては作り話の世界になってしまいます。
では罰は当たらないのか。地獄はないのか。仏さまの世界は作り話なのか。
地獄や鬼は、決して脅しの道具ではありません。仏さまの教えを聞けば聞くほど、今の私のあり方が、地獄に向かうあり方しかできていないと気づかされます。仏さまのお話を聞いていくことは、自分の心のありように気づかされることです。私のしたことで悲しまれる仏さまにであうこと。仏さまのお話を聞いて聞いて仏さまにであっていくのかなと思います。合掌
ナイス ショット
6月15日 子ども花まつり行事の後、ふと見上げると2羽ずつツバメがつがいのように並んで電線にとまっています。すると1羽の大きなツバメが近づいてきました。いっせいに赤い口を開けて鳴きだしました。赤ちゃんツバメだったのです。巣立ちしたばかりだったのでしょう。
のど赤き玄鳥(ツバクロメ)ふたつ屋梁(はり)にゐて
足乳根(たらちね)の母は死にたまふなり (玄鳥:ツバメ)
斎藤茂吉 「赤光(しゃっこう)」より
母の死のしらせを聞いて詠んだと伝えられています。