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101号 感話:私はかけがえのない私 [ 平成25年5月7日 ]

ご門主様来年6月にご退任 新門様が第25代目法統を継承

101号 感話:私はかけがえのない私  4月15日立教開宗記念法要の最終日、ご門主様のお言葉がありました。「明年(来年)6月5日をもって退任いたします」と引退を正式に表明されました。昭和52年に勝如上人(大谷光照前門様)から法統を受け継がれ第24代門主になられて36年。8月には満68歳になられます。
 第25代門主として新門様(大谷光淳様)が就任されることも合わせて発表されました。ご門主様は新門様への期待を「すでに、築地本願寺の副住職として実務に就くばかりでなく、首都圏をはじめ各地を訪ね、宗門の事情への理解を深めています。新鮮な感覚と知識を持って任を果たしてくれることと思います」(本願寺新報4月20日号より)と述べられています。ご門主様の父親としての心情も伝わってきて、嬉しくなりました。


ちょっと嬉しかったこと(1)

101号 感話:私はかけがえのない私 去る水曜日のゴミ出しの日のこと。プラスチック資源ゴミは、出した人がわかるように袋に家番号を書くようになっています。その袋に「いつもたいへんありがとうございます」と書かれた袋が出されていました。「うわっ」と心の中で声をあげました。家番号を忘れないように注意していますが、感謝のメッセージを添えようなどと思ったことがありませんでした。ゴミ収集をされている方も気持ちが和やかになられたことでしょう。こんな気遣いができるひとは心優しい人です。


ちょっと嬉しかったこと(2)

101号 感話:私はかけがえのない私  先月号にも触れましたが、春の彼岸会「家族礼拝の日」の投稿記事が本願寺新報4月20日号に掲載されました。写っているはずだと思う人は先ず自分の顔を探します。見つけられましたか。いい顔していましたか。


ちょっと嬉しかったこと(3)

101号 感話:私はかけがえのない私  月参りに寄せていただいたとき「五十肩はいかがですか」と尋ねられました。去年盆参の折、私が法話の中で触れたことを覚えておいでだったのです。気遣いの声をかけてもらうことは嬉しいです。その五十肩が治ったのです。今年の2月頃からよくなる兆しが見え、連休前、ほぼ全快していることに気づきました。何人もの方から「必ず治るから安心していいですよ」と励ましのことばを頂いていました。発症してから約1年。教科書どおりの経過をたどったようです。紙面を借りて感謝の気持ちをお伝えします。でも恥ずかしいことに治ってみると、もう痛みのないありがたさを忘れていました。


感話 私はかけがえのない私

101号 感話:私はかけがえのない私  5月の法語カレンダーは金子みすゞさんの「鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい」です。今年度から保育士養成のための専門学校で「障害児保育」と題する講義を担当することになりました。講義前の自己紹介でまたしても「私と小鳥と鈴と」の歌を手話つきで歌いました。「私たちの保育園や寺ではこの歌を「マイソング」のようにして歌っているんです」とも付け加えました。手話はいいです。はじめて聞く歌でも「私の手話を真似して下さい」と言えばみんな真似をしてくれます。そして同じ動作をすることで一体感のようなちょっとだけつながっているようなそんな気分になります。そして講義の演習として「障がいは個性」ということばを取り上げ考えてもらいました。こちらが一方的に話す授業では学生がどんな考えを持っているのか見えてきません。学生に尋ねてもすぐに意見を言ってくれないことも多いので、それぞれの考えを箇条書きにして書き出してもらいました;
 「障がい」というと、劣っていると考えやすい、どこか偏見を持ってしまう、ネガティブな印象が浮かぶ。「個性」と表現することで、人と違うことを前向きに思うことができる。その人にしか持っていない自分らしさ、偏見や同情のようなもの抜きで受け入れられ、一人一人しっかり認められているという感じがする。障がいによっては他の人と係わりがうまく作れないので、周囲の理解が必要になる。また、個性であっても理解されにくいこともある。個性と見ることは、障がいを軽く見ているともとらえられると思う。障がいは不幸なことではない、障がいをもった人でも支援を受けたらやれることは多い。障がいとどうつきあっていくかが大切。人々がもっと優しい気持ちをもって温かい社会を作っていく必要があると感じる等々。


101号 感話:私はかけがえのない私  金子みすゞさんの歌のタイトルは「私と小鳥と鈴と」であるのに歌の中は「鈴と小鳥とそれから私」となっています。手話も前者はただ「自分」と表現しますが、後者は自分を優しく両手で包みこむ表現がとられています。かけがえのない私に気づかされて 手話も右図のように表現します。「みんなちがって みんないい」という表現には「誰にとっても、私はかけがえのない私なのです」という強いメッセージが発信されているのです。合掌


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