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第58号(感話:モチモチの木 −それぞれの役割−) [ 平成21年10月1日 ]

10月 衣替え 収穫の秋

第58号(感話:モチモチの木 −それぞれの役割−)  黄金色に染まった田んぼは稲刈りが終わり、切り株が並ぶ景色に変わっています。新米の香ばしさをいただき、自然の恵み、農家の方のご労苦に手を合わせます。てらだよりをお届けいたします。

 写真は稲刈です。


家族礼拝−キッズサンガ−

第58号(感話:モチモチの木 −それぞれの役割−)  9月23日は彼岸の中日。第8回家族礼拝の日を恵以真会主催で開催いたしました。今回はホンモノの紙芝居を今井和江先生(新潟ひょうしぎの会代表)にやっていただきました。「へっこきよめ」では巧みな話術で何度吹き出したことでしょう。「モチモチの木」は感話で触れさせていただきます。
 右の写真は「私と小鳥と鈴と」の歌を手話でパフォーマンスしているところです。金子みすゞの有名な詩です。ひとり一人の顔や姿、形、性格、得意なところ、不得意なところはみんなちがいます。だからいいのです。お釈迦様の教えそのままです。「みんなちがって みんないい」とみんなで大きなマルを描きました。1歳から88歳まで、四世代の巾で集まっていただきました。百個用意したお彼岸団子がひとつだけ余りました。参加者の声:「紙芝居は七色の声を出し分けて上手らったのぉ」「手話の歌はまたやってくんなさいてぇ」「いいかったいの」等々。恵以真会の皆さん、参加してくださった皆さん、これからもこの輪を拡げていきましょう。


親鸞聖人七五〇回大遠忌法要団体参拝について

第58号(感話:モチモチの木 −それぞれの役割−) 日程と参拝記念旅行コース、費用が決まりましたのでお知らせいたします。

旅程(案)平成23年11月8日(火)〜11日(金)
8日 朝出発 北陸自動車道 夕方京都着
 大谷本廟参拝(希望者) ホテル東山閣泊
9日 朝晨朝参拝 午前 大遠忌法要 本願寺御影堂 
   帰敬式(希望者) 阿弥陀堂
   午後 本願寺白書院 飛雲閣
   日野法界寺(聖人誕生の地) ホテル日航奈良 泊
10日 午前 法隆寺(聖徳太子建立) 昼食(奈良)
   ・・伊勢自動車道・・
   午後 専修寺(高田派本山:三重県津市)
    吉良温泉竜宮ホテル(三河太鼓ショー)泊
11日 午前 ・・中央自動車道・・妻籠宿・・
  ふるさと水引工芸館(昼食)・・上信越・北陸道 ・・帰宅

参加費用:65,000円(法要懇志込み) 募集人数:200人
 この団体参拝は元上組として企画しているものです。まだ2年先ですのでまず健康を保って、今から少しずつ蓄えていただきできるだけ多くの方々と一緒に、50年に一度の大遠忌法要に出会いたいと思います。年末頃に仮申込案内書をお届けいたします。



感話 「モチモチの木 −それぞれの役割−」

第58号(感話:モチモチの木 −それぞれの役割−)  原作・斎藤隆介 絵・諸橋精光です。諸橋精光さんは長岡市千手の千蔵院(地元の方は観音様と呼んでいます)の副住職をされています。数年前市立図書館で作品展示会がありました。「モチモチの木」の原画を見ていると諸橋さんがおられたので、お話しをさせてもらいました。私が浄土真宗の僧侶であることを告げると、「弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずればひとえに親鸞一人がためなりけり(歎異抄)」のことばが好きであるとおっしゃいました。私は、諸橋さんの絵が好きです。優しさが絵いっぱいにあふれています。
 「モチモチの木」は、峠の猟師小屋に住むおじいさんとたった二人で暮らしているちょっと臆病な孫豆太の物語です。夜中にはひとりでおしっこができず、必ず「ジサマァ」と言って起こして抱えてもらってする毎日でした。おじいさんは、勇気のある子どもだけが見られるモチモチの木に灯がともる話しをするのですが、ますます怖がってブルブル震え出すのでした。そんな豆太が勇気をふるわなければならない時がやってくるのです。11月も暮れ、夜中におじいさんが腹の痛みでクマのようなうなり声を上げ、畳の上を転げ回っていました。豆太は何とかしておじいさんを助けなければなりません。ハダシで外へ飛び出し、霜で真っ白になった坂道を、走り出しました。痛くても、寒くても、怖くても、おじいさんが死んでしまう方がもっと怖いことでした。ふもとの村まで泣き泣き走りました。やっとの事でたどり着き、お医者さんに負ぶわれておじいさんのところへ戻ると、あのモチモチの木に灯がともっていたのです。次の朝、おじいさんの腹痛が治って元気になりました。豆太は、「自分で自分を弱虫だと思うな。人間、優しささえあれば、やらなきゃならねえことは、きっとやるもんだ。」とおじいさんに褒められたのですが、それでもおじいさんが元気になると、その晩からまた「ジサマァ」とおじいさんを起こしたとサ。
 こんな展開です。子どもたちはドキドキ、ハラハラして、思わず「ガンバレ」と叫びたくなるようなお話しです。おじいさんと豆太はふたりが互いを必要としているのです。人は自分が必要とされていると感じれば生きることができます。自分の役割があることが生きる力になるのです。合掌

 写真は家族礼拝の集合写真です。


キッズサンガ

第58号(感話:モチモチの木 −それぞれの役割−) 家族礼拝−キッズサンガ−の最後は鐘の撞き納めです。春のお彼岸から秋のお彼岸まで6時に撞いていましたが、この日が撞き納め。子どもたちに撞いてもらいました。
のぼりもすてきでしょう。


無量寿堂の工事が進んでいます。

第58号(感話:モチモチの木 −それぞれの役割−) 9月29日に足場が外され、白壁が塗られてきれいな姿が見えるようになりました。今日は久しぶりに晴れて、お堂と親鸞さまが調和しています。
竣工落慶式は11月28日の予定です。この日は託念寺の永代経報恩講が勤修される日でもあります。


イメージ:ボタン

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