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第52号(平成21年4月号) [ 平成21年4月3日 ]

 前川小学校の卒業生ありがとう そして保育園の子どもたちの巣立ち

第52号(平成21年4月号)  正月の迎春に対して、4月は「嬉春」という感じでしょうか。春のあたたかさを動物や植物とともにこころから喜べますね。年度替わりのこの時期は、別れ、巣立ち、出会いがあります。去る3月24日は前川小学校の卒業式がありました。嬉しいことに卒業生13人とそのお父さん、お母さんがお礼参りに来てくれました。保育園に在園していたとき何度もお参りしてくれたお御堂で、今度は「多くの人やもの、事のお陰でここまで大きくなりました」と仏さまに手を合わせ、一緒に「しんじんのうた」をお勤めいたしました。
 翌日25日は前川保育園の修了式でした。園長は「みんなちがって みんないい」をはなむけのことばとして贈りました。保護者には「他児と比較するのではなく、かけがえのない子どもとして丸ごと受け入れ、お子さんが嬉しいときには一緒に笑い、悲しいときには一緒に泣く。子どもの心に寄り添える親であれたらいい」と願いを語りました。子どもたちは仏の子どもです。親だけでなく私たち全体の宝物でもあります。子どもと日々接していてそんな喜びをもらっています。


第7回家族礼拝の日

第52号(平成21年4月号) プログラム
1.おつとめ しんじんのうた
2.長岡・前島のむかしばなし
朗読:川上栄子さん(長岡音声アシストの会)
3.歌いましょう
  手話ソング「私と小鳥と鈴と」 いのちの歌
4.お茶タイム お彼岸だんご
5.梵鐘(ぼんしょう)のつき初め

3月20日お彼岸の中日に行われました。80人を超す方々のお参りがありました。2日前に本願寺新報から取材の連絡をいただきました。先月号のてらだよりをインターネットで見てくださってのことで、HPを立ち上げた具体的な成果だと喜びました。
今回の新しい試みは「長岡・前島の昔話」朗読でした。川上栄子さんの朗読はすばらしく聞き惚れました。昔話で語られる方言は懐かしく子どもの頃布団の中で聞いて昔話を思い出しました。
川上さんありがとうございました。
手話ソング「私と小鳥と鈴と」はこの日初練習でしたが皆さん一緒にやってくださいました。写真は歌の最後「みんないい」のところです。みんなで大きな丸を表現しました。


新門さま新潟教区ご巡回ならびに新潟別院ご巡拝の案内

 親鸞聖人750回大遠忌法要を目前にひかえ、お待ち受け機運高揚を期して、次代のご門主を継承される新門様が全国の教区、別院を巡回・巡拝されることになりました。新潟教区へは6月23日(火)にお越しくださることになりました。また、ご巡拝を機縁として帰敬式が執り行われます。下記の要領で行われます。多くの方々のご参拝をお願いいたします。
会場:新潟別院  日時:6月23日(火)午後1時から
帰敬式:受式冥加金(1万円) 申込は住職まで
 締切:5月20日
記念式典 記念布教:随行講師
 集い:大遠忌法要の円成に向けて
懇談会:午後6時から 会場:ホテルニューオータニ
 参加費:7千円
記念式典および懇談会の参加申込みは住職まで
 締切:5月20日

ご新門様による帰敬式を受けてご法名をいただきませんか。この機会に是非。


感話 堂々たる人生

第52号(平成21年4月号)  私が障がい児の療育センターに就職したばかりの頃のことです。職場の同僚とセンター長のT先生を囲んでお酒を飲む機会がありました。先生が私に向かって尋ねられました。「私たちがやっている早期療育はお金も随分かかっているが、どう思う?」と。私はしっかりと考えたつもりで、早期療育はその成果によって経済的な面からも結局はプラスになると答えました。T先生は即座に「私はそんな思いで早期療育をやっているのではない」と反論されたのです。「経済的なことを言うのであれば、仕事ができなくなったお年寄りは肩身の狭い思いをして生きていくことになる。仕事ができる間は生きている価値が認められるけど、それができなくなったら生きていることが迷惑になってしまう。そんなことが当たり前のように考えられたら寂しいと思わないか」と静かな口調でおっしゃいました。障がいがあっても、高齢になっても気持ちよく住める社会を私たちはめざしているのだと気づかされました。このやりとりは新米社会人であった私にとって大きなインパクトでした。前回のてらだよりで、歎異抄は聖人の死後30年後に唯円が、耳の底に残る聖人のことばを書き留めたものであることを紹介しました。T先生のこのことばもちょうど30年ほど前のことでした。鮮明に覚えているものですね。
 「いのちの尊厳」と言い馴れ、聞き慣れしているうちに、真の意味を見失いかけているように思います。阿弥陀仏とは、どんないのちもダメないのちはひとつもないことを教えてくれる仏さまです。人生のどの一時もダメなときはないことを教えてくれる仏さまです。年老いて人生終えるその時まで。
 父の弟が先般なくなりました。満79歳でした。ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病でした。原因が分からず、治療法も確立されていません。病気が発症し、病名が明らかになったとき、叔父はそれを私たちにも教えてくれました。この病気がどのような経過をたどるのかさまざまに情報を集め、医者に説明を求めて納得していたように見えました。あまりに淡々と説明してくれたので、病気の深刻さを私たちに感じさせないほどでした。でも予測されたように、身体中の筋力が次第に衰えていって、自分で動かせる範囲がどんどん狭まっていったようです。自分でできたことができなくなるのです。自分の介護のために叔母に大きな負担をかけることになって、どれほど切ない思いをしたことでしょう。また、自分の病状にどれほど自尊感情が揺らいだことでしょう。あるとき父を伴って叔父を見舞う計画を立てたのですが、断られました。自分の姿を見せたくなかったのではないかと思いました。
 叔父は3月に入って病状が急変して入院することになりました。もう話す声は弱くなり、身体で随意的に動かせる部分もほとんど無くなりましたが、それでもしっかりした意識を保っていました。私は亡くなる10日ほど前に見舞うことができました。「私のいのちは終わりだよ」と必死に口を動かす姿に、ただどうしようもなく涙があふれました。悲しいというよりは、いのちの終わりに立ち会えた喜びの方が真実に近い気がします。亡くなる3日前、駆けつけた父にもしっかり目を合わせたそうです。88歳の父は、先に逝く弟にどんな思いで別れを告げたのでしょうか。発症して4年、叔父は叔母や家族、その他の方々の支えで最後まで堂々たる人生を歩みました。ひとは必ずいのちを終えていきます。いのちが終えるときまで人生が堂々と歩める、そんな社会であって欲しいと願います。合掌。


納骨堂起工式

第52号(平成21年4月号) 3月31日(火)
納骨堂の起工式が行われました
託念寺総代・寺族および工事関係業者参列のもと住職が導師をつとめました。


納骨堂工事始まる

第52号(平成21年4月号) 4月1日より工事が始まりました。
写真は基礎工事の様子です。


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